縦のつながり横のつながり。


運送業に携わる方とお話をさせて頂きました。
 
配送に行くといわゆる高齢者の方が御一人で暮らしている


ことが今とても多いと感じる、とのことでした。



荷物の受け渡しの仕事を数秒やりとりするだけで


他に余計なお話はせずに帰ることになるそうですが


その数秒のやりとりにも玄関まで出てこられない方も


いらっしゃるとのことです。 体調がすぐれずに。


そのような状況云々に至る事情は皆様々だと思います。


これら現状に関しての批評等はできる立場ではございません。


ただ視点を変えたときそういったご高齢者と


日常的に話す機会をもてない方が


同じだけいるということになるのだろうかという想像ができます。


だとしたらそれは大切な何かと引き換えにしているような


気がしました。

 
我が家も両親とは別ですからやや気が引けてしまうところあり


なのですが。。。


ではその大きなものとは何でしょうか。

 
私が思うに そのひとつは「智慧」です。

 
現在の住環境はこの先人たちの智慧との隔離も

 
起きているのではないだろうかと感じるのです。

 
もちろん他にも大切なことはたくさんありますが

 
ここではあえて智慧という言葉でそれらを括ってみます。

 
古くからの養生訓や伝統、逸話、歴史 今でも生きる、


というより今こそ生きる価値あるものは山ほどあります。

 
日本家屋の作りや材質がもつ人間との親和・調和性

 
旬の食材を食べることの体への好影響

 
個々の漢字の成り立ちから読み解くその意味

 
言霊(ことだま)といわれるほど威力をもつ言葉と

 
圧倒的な語彙数をもつ日本語。

 
すべてがあらゆる人の現代生活に適合するかは別ですが


すべてのひとが何かしら価値を見出せる宝の山です。


琵琶(ビワ)の葉が様々な痛みを止める成分をもつという

 
事実などはうれしい人は少なくないでしょう。

 
このようなことに思いを馳せるとき

 
受け継がれてきた智慧、つまり伝統とは



私たちの中にある「遺伝子」に似てはいないだろうか、と



ふと感じることがあります。


ひとりの人間の親は2人です。


二代まえは4人になります。


さらに10代さかのぼると1024人です。
 

20代まえにまでさかのぼると200万人を超えます。


人間が生きるための根源的な情報
 

凝縮された内なる智慧をもったひとが


自分が生まれる前にそれだけいて


皆さんはそれを体内に継承しているということです。

歴史を経て膨大に備蓄され、凝縮された生命の智慧。


先人とは時間という悠久の流れのなかに生きた
 

深さとしての智慧。
 

そして同じ時代に生きる横のつながりは広さの智慧。
 

アジャストメントで皆さんの内なる智慧と調和し
 

縦と横、深く広い智慧を大切にすることで
 

きっと御縁を大切にできる世の中になれるのでは
 

ないでしょうか。


もしかしたら大切にしようという その心のほうなのかもしれませんね


一番大切な「何か」は。

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