遺伝子とラグビーワールドカップとスペシフィックと。


ラグビーワールドカップが行われています。


日本代表チームも南アフリカ戦での快挙から一躍脚光を浴びています。


どこの国の放送かは忘れてしまいましたが この試合を実況していた


方が 「Great Defense!」 と叫んでいました。


日本人選手の相手選手へのタックル成功を指しての言葉です。



ボールを抱えて突進してくる相手の足を狙った見事なタックルでした。


倒された相手は痛くて悔しかったでしょうけれど、それ以上に


「低いタックル」で相手を担ぎあげた日本選手のタックルは


見事なものでした。


低いタックルは頭や肩が激しく動く足に当たる為、 その行為自体


にとても勇気が要るんですね



そういう勇気溢れるプレーは他の選手や観客への感化力が


早いです。


後は皆さまご覧のように


何か吹っ切れたかのようなプレーが続き最後のロスタイムで


「スクラムを選択して」勝利を手中にしました。




スペシフィックを実践する中で遺伝子のお話をさせて戴くことがあります。


以下はその遺伝子のお話のうちのひとつです。



遺伝子にはその生命体全体を生かすために細胞みずから死に向かう


「自死」を促すアポトーシスという働きがあるのだそうです。


遺伝子の中にモータリンと呼ばれる自死を促す遺伝子が存在していて


そのような働きをするのだそうです。


「自死」とはつまり自ら死んでゆく計画死。


遺伝子が生命体全体の正常な維持存続、成長の為に


役割を終えて不要になった部分にスムーズに退場してもらう働き


なのだそうです。


例えばオタマジャクシがカエルになった時点でオタマジャクシのしっぽは全く


姿を消してしまいます。


成長につれて不要になった組織の細胞がみずから


こわれるからというものでこれはアポトーシスの働きの一例です。



この「全体を生かす為に一部が自己犠牲になるシステム」


が遺伝子の中に存在しているのだそうです。



「だって“全体”が死んでしまっては


その中の“個”も生きてゆけないでしょう?」と


なんだか遺伝子に我々人類の方向性が問い質されている気もします(笑)。


その生き方や考え方は過ぎた個人主義じゃないか?


利己的な考え方でないか?と。



母親が我が子に危険が迫った時


「とっさに」その命を投げうってでも護ろうとする行動に出られるのは


こういった遺伝子情報の為せる業なのかも知れません。


*立派な父親もたくさんいらっしゃるのは勿論です!


かくも無意識の行動は偉大な仕事を成し遂げます。


まさに 「Great Defense!」 です。



そういえば日本チームのスクラムハーフ(9番)、田中史朗選手は大会前


「もし俺が死んだら 新しいいい人見つけてな」と


奥様へ伝えていたそうです。


その覚悟がまさに無意識、潜在意識を塗り替え プレーとなって


顕れたのでしょう。


結果、我欲を捨てて動いたらチームが勝っていた。


勿論生きてそこに自分もいる。



日本チーム、一人ひとりが「全体の為の個であり、個の為の全体」を


を意識した結果でしょう。 調和のチカラです。


生命とラグビーの相似性は 「One for All, All for one


短いこの言葉が言い表しているのかも知れません。 



*「今日ラグビーやってタックルいったら 膝が耳に当たって・・・


耳がちぎれた・・」と3歳下の弟から昨日メールが着ました。


ちなみに学生時代は彼も9番で60kg未満。


頭に包帯ぐるぐる巻きで血だらけの写メール(笑)。


勇気を持って相手を止めにいったんですね、歳も忘れて。 



ちょっぴり誇りに思います。


 
ちなみに裂傷はスペシフィックの適用外です(笑)。 処置後の治癒力

なら話は別ですが。




参考文献 「アホは神の望み」 筑波大学名誉教授 村上和雄著

コメント